11月1日(日)

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 今日は予定がキャンセルになり、突然やってきたオフの日。ということは猛烈に忙しいということだ。
 朝からカミさんと手分けして家事雑用にとりかかる。
 「わが家の、この荒廃をなんとかしたいわ」
 整理と整頓は全く意味の異なる言葉であり、整理がなされていなければいくら整頓しても家は荒廃したままである。不用品が家からなくなることが先決。不用品を見極めるためには生活そのものをよく見つめ直さなければならない。まるで作曲そっくりだ。必要な音と不要な音、あるべき流れが分からなければ楽譜は書けない。
 午前中に作業の目処をつけ、午後から買い物。
 今日はアブラガレイが安かったのを見て夕食のインスピレーションが湧いた。なぜか蒸しダコも買ってしまった。
 カレイと言えば、以前、日本料理屋でたらいで泳ぐ中型のマコガレイを見て、メニューにない「マコガレイの唐揚げ」を出してもらったことがある。骨まで食べられるほどカラッと揚げてあって実にうまかった。マコガレイというのはこんなにうまい魚なのかと思ったものだ。その後、カミさんの母親と話していたら城下(しろした)カレイがおいしいという話を聞き、調べてみたらマコガレイの地方名だった。しかし、このアブラガレイのムニエルも絶品だ。アブラガレイやカラスガレイは安い回転寿司屋では「エンガワ」の代用品として出てくるが、アブラガレイの身は代用品(あるいはフェイク)という感じがしない。こちらからアブラガレイを指定してしまうくらいだ。
 今夜、それに添えたのは大根とチンゲンサイをイタリア料理風にブレイズした暖かい野菜の一皿。
 それとは別に酢であえた蒸しダコとナメコの味噌汁をカミさんが作ったりして、食卓は無国籍な賑やかさとなった。
 
 そう言えば夕方、TBSの「夢の扉」という番組にハードロック工業の社長である若林克彦さんが出演するということで視聴。この人は、いろいろなところで話題になっているのでかなり知っているつもりだったけれども、やはりドキュメンタリー番組は凄い。生身の彼の姿がわかる。彼の問題解決のスピード感は今までの誰よりも速い。苦労してたどりつくという印象はなく、1時間とか、速い時には10分で問題を解決してしまう。産業界のモーツァルトのようだった。76歳というのに、明晰な人だった。
 今日はスケジュールが詰まっていた分だけ、私も楽譜書きの作業のペースが速かった気がする。4手ソナタの「2台ピアノ版」への書き換えも進んでいる。早く皆さんに披露したいものだ。