11月16日(月)

41775

 午前中に版下の最後のチェックを行なって、すべてをPDFファイルに変換して印刷会社へ。表紙をカラー印刷、マットPP仕上げでお願いしたが1冊あたりの見積もり単価で折り合わず、ちょっと待ってもらうことに。
 2アルファは編集終了までに要した原価が大きかったので、1刷では原価回収できないが、長い間には増し刷りを繰り返して徐々に原価回収、そしていつかは利益さえ出るかもしれない。それに対して2アルファより編集原価が安く済んだ3ガンマは有利なのだけれど、メソードではないので、それほど増刷が期待できないようにも思える(名曲揃いという勝手な自負はあるけれど)。おそらく原価回収は遅がちとなるだろう。原価を回収しながら、それを次の印刷に回すっという「自転車操業」なので、そのあたりは巧みにやっていかないと刊行が滞ることになる。うまく行けば数ヶ月以内に3アルファ(メソード)と3ベータ(練習曲集)のデータが揃う可能性があるのに、印刷に出せないのではもったいない。そうだ。在庫切れになっている2ベータも改訂2刷を出さなければならない。
 もっと安い印刷会社もあるのだが、たいてい「完全データ入稿」が条件となっている。いまお願いしているところはゲラ校正があるので、カラー印刷なら色具合を見てから修正がきく。これは重要だ。
 3ガンマが頭から離れたので、さっそく今日から3アルファとベータの編集作業に入った。2巻が打鍵、ペリオーデとロールンクの練習と習得を目指していたのに対し、第3巻はシュッテルンクと反復保持音、それに伴う簡単な「声部の分離」、初歩のスケール、アルペジオ。第4巻は本格的なスケール、アルペジオとより高度な「声部の分離」を扱う。第3巻では、ほかに「後発優先原則」や、より高度な「拍子」について学ぶ。ただし64ページを超えたら、その内容は4巻に繰り越すことになる。3ベータはウラノメトリア中もっとも人気の高い1冊になる可能性がある。3ベータには「カンツォーン」「さくら散るころ」「ポロネーズ風に」「雨の土曜日」「猫たちの不思議な踊り」などを収録する予定。