6月30日(水)

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 2010年も今日で折り返し。
 母の入院をきっかけに父の昼食(もちろん、カミさんと分担して朝食・夕食も)を作り続けて半年が経過した。何が変わったかというと、自分の昼食なら相当手抜きするのに父のために作ると昼食の時刻は正確になる、今までに学んできた栄養学的な知識を総動員して一週間の献立を考える、毎食果物を用意する、というようなことだ。おかげで私自身の食生活もかなり改善されたと思う。料理の技術は生活の質に直結することを実感する半年でもあった。料理のレパートリーが多いとか、技術が高いということよりも「いつでも、すぐに作れる」ほうが重要だ。それは洗濯でも掃除でも同じ。身体が動くことが最優先。おいしいものがいつでも食べられる人生は楽しいに決まっている。1990年代に160種類ほどまとめたオリジナル・レシピ集に10年ぶりに新たなページが加わりそうだ。
 
 ところで、母の体調が悪くなってから滞っていた音楽コラムのアップロードをようやく再開した。この半年間も数は減ったもののコラムそのものは書き続けていた。しかし、あらためて読み直すと駄作に見えてとても使えない印象だった。よいテーマもあるので、今後リライトしてアップしていくつもり。
 ウラノメトリアストアのページでも第3巻アルファを目次から曲目を選んで試聴できるようにリンクを張った。ご利用いただきたい。音源はピアノの調律を少し直してから増やして行く予定。第1巻は全曲掲載を目標にしている。

 最後に大好きな宇宙の話題。1972年に打ち上げられた初の木星探査機であるパイオニア10号は、6月30日現在太陽から惑星軌道面に沿って夏至点寄りの方向に101.112(AU)の距離にある。1AUは太陽地球間の距離でおよそ1億5千万kmで、もっとも遠い惑星である海王星の軌道が太陽から30AUと言えば、その遠さがわかっていただけることだろう。1973年打ち上げのパイオニア11号は冬至点寄りの方向に81.188AU。1977年5月に打ち上げられたヴォイジャー2号は軌道面よりも南極方向に(あたかも高度を下げるかのように)冬至点寄りに向かって92.569AUの位置。1977年8月に遅れて打ち上げられたヴォイジャー1号は逆に北極方向、冬至点寄りに向かって113.930AUで、全探査機中もっとも遠い位置にある。ヴォイジャー1号は2005年に人類が打ち上げた探査機として初めて太陽系の末端衝撃波面(太陽風と恒星風がせめぎ合う界面)を通過したと考えられており(ヴォイジャーからの観測信号による)、現在はヘリオシースと呼ばれる領域を飛行中。
 もし、今、超人類的な高性能宇宙船が手に入ったとしたら、ぜひともヴォイジャー1号の雄姿を撮影しに行ってみたいものだ。ヴォイジャー探査機の姿を発見した瞬間はさぞかし感動ものだろう。
 ほかに、現在冥王星に人類最速で向かっている探査機ニューホランズンズがある。今月15日、同機は冥王星までの距離の中間点を通過したという発表があったばかり。いつか、この探査機が人類最遠という記録を打ち立てることになるかも知れない。