11月3日(水)文化の日

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 今日、朝9時からNHK総合テレビで「ABUアジア・太平洋ロボットコンテスト2010エジプト・カイロ大会」の様子が放送された。日本も頑張っていたが、世界のレベル、特に中国のレベルには太刀打ちできない状況にあると痛感した。
 今から半世紀ほど前までは、日本人もハングリーだったはずだ。
 正確さと速度、信頼性、そして何より熟練。ロボットの戦いのように思えるが、実は人間力の勝負なのではないか。音楽も同じ。
 もう一つの番組、夜7時30分からの「今を生きて老い思わず 俳人金子兜太 91歳の人生訓」も感動的だった。我が家のモリアキ翁と同じ年齢だ。2人に共通するのは精力的であるところだが、毎週6000句の投句に眼を通すという金子兜太氏にはかなわない。彼は本当に現役であり、我々がイメージする老人ではないのだ。

 今日のレッスンで、カナコちゃん(大2、以下面倒だからカナコ)が、大学のゼミの選考に合格した話に続いて、ショパンの凄さについて語ってくれた。私は彼女にはショパンの詳細について、ほとんど何も教えていない。だからショパンの楽譜から読み取った「カナコ的ショパン像」が語られたわけだ。カナコはショパンが他の作曲家とは違うと捉えており、それは正しい。
 彼女は自分がピアノ弾きであることを誰にも言わない。少なくとも言ってこなかった。彼女のピアノを聴けるのは家族と私と、レッスンで前後のコマにいる誰かだけだ。しかし、それが少し変わるかも知れない。大学の友人たちとピアノの話をしたと言っていたからだ。彼女を変えたのはショパンの力だろう。これから人前で弾くことがあるかも知れない。
 「幻想即興曲」の暗譜を終えたので、近いうちにレッスンはポロネーズ40-1に移る。

 残念なニュースがひとつ。ウィーンフィルコントラバス奏者(オーストリア人)が富士登山の途中、3700m付近から滑落して亡くなった。この数日、富士山頂は零下10度以下にまで気温が下がっており、冬山へ姿を変えようとしているところだった。