千賀子先生の発表会

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 今日は、高崎市総合福祉センターたまごホールで行われた、5つのピアノ&エレクトーン教室の合同発表会にお邪魔した。
 いつもながら、ピアノ・レッスンの現状を憂いてしまう。もちろん、千賀子先生のお弟子さんたちの演奏は私の成績表そのもの。及第点とはいかないまでも、みんなとてもがんばっていた。千賀子先生にもお弟子さんたちに至らないところがあっても、全て私の責任。

 ここでは彼女たちを離れて、一般論としての根本的な問題点を整理しよう。

1.音楽的判断力のない子どもに判断させてよいことと、そうでないことの区別をはっきりさせなければならない。
2.メソードとは楽譜1冊を指すのではなく、レッスン曲の配列を指す。発表会においても、もっとも重要なのは選曲にある。
3.曲の練習ではなく、正しいピアノ奏法を身につけさせること。
4.音楽理解は楽譜の理解ではなく、基本的な1つのフレーズを理解することから始まる。それができなければ、それ以上の長さの曲が理解できるはずがない。
5.ピアノという楽器の理解は打鍵から始まる。音色の変化を聴けない限り奏法にはたどりつけない。
6.どのようなレッスンの段階にあってもピアニスティックな選曲は可能。初歩の段階では、選曲は指導者の責任において行なうこと。
7.上記のような訓練を経て、生徒に音楽的正統という感覚が育つ。しかし、それ以前に指導者に“音楽的正統”が求められる。

 千賀子先生は、どの項目においても半分以上は達成しているが、まだ作曲工房におけるレッスン期間の短さもあって、もう少しトレーニングが必要なところ。私自身は、もっともっと精進が必要。そう思えただけで、皆さんに感謝。ほかの先生がたについてはコメントする立場にない。