東邦音大ウィンドオーケストラ第148回定期研究発表演奏会

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 昨夜、かなりバテたので今日は動けないかと思ったものの、目覚めたら少し元気になっていたことと、かかりつけの医者で昇圧剤(今日も血圧が低かった)をもらったので2日続けて外出となった。作曲工房となり組のユリちゃんとヒカリちゃんも一緒。
 今日出演するCちゃんに聞いても、先週のレッスンの時点では、どの程度の仕上がりになるのか彼女自身はっきりとは言えないような状況。今週月・火・水の集中講義(授業としての研究発表会だから)で仕上げるようですということだった。それでは人は誘えないと思ったので、ユリちゃんとヒカリちゃんと3人で偵察気分で出かけた。
 ところが行ってみると、大変レベルの高い演奏会だった。過去に、いくつもの音楽大学のウィンドオーケストラのコンサートに出かけているが、今夜のステージはかなり優れていた。
 プログラムはカバレフスキーの「歌劇“コラ・ブルニョン”序曲」、H.オーウェン.リード「ミズーリ・シンディング」、ヴァーツラフ・ネリベル「交響的断章」、長生 淳「トリトン」(委嘱作品)、フロラン・シュミット「ディオニソスの祭り」、ドビュッシー交響詩“海”」。
 ディオニソスの祭りでは、ユリちゃんが初めて見る楽器がゾロゾロと出てきて「せんせい、あれ何ですか?」という質問の連続。ハープやコントラバスクラリネットは目にする機会も多いが、チェレスタはオルガンに見えるし、金属製のベルが開いているコントラファゴットは一瞬、何属の楽器か迷うだろう。フリューゲルホルンはしばしば使われるが、アルトホルンやバリトンホルンは珍しいかも知れない。テューバのミュートはかなり珍しい。大きすぎて奏者は演奏姿勢での着脱はできない。今日の楽器の値段を全て合算するとかなり高価であるに違いない。
 今日、素晴らしいと思ったこと。
 まず、指揮者の音楽解釈レベルが高い。今日の指揮者は佐伯正則氏。プロの力を見せつけられた印象。
 次は、アンサンブルの力、つまり個々の技量の高さ。オーウェン・リードの「ミズーリ・シンディング」は30人程度の小編成で演奏され、逆にディオニソスギャルドなみの人数だった。それでもピアニッシモは同じくらい透明で静謐。よく訓練されている。
 最後は選曲。授業のための選曲なのだろうが、よく練られていると思った。
 これが無料で聴けるのに、客席は3割程度の入り。来年からは定期便で告知しようと決めた。