12月2日(火)森永卓郎「のすすめ」(講談社現代新書1997年)

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 ここには、当然のことながら読んだ本全てについて書いているわけではない。書物にはハズレが少なくないからだ。この本は、ずっと読みたいと思っていながら果たせずにいたものだった。書名は非婚を薦めるかのような印象を与えるが、これは経済学者の視点から書かれた結婚・子育てに関する社会分析である。大変すぐれた書物であり、上梓から10年以上を経て、なお色褪せていない。まず、政治家こそが読むべきものだと感じる(本質を理解できると仮定した上でだが)。少子化や晩婚化がなぜ起こっているのかが、手に取るように解説されていて、そして、それは充分納得できる内容だ。政策決定の際に重要な指針となることだろう。
 内容について少しは詳しく紹介しなければ本書を読もうという動機づけにならないとは思うが、昨夜は就寝が午前3時半を過ぎてしまったので、今夜は早めにベッドに入ろうと思っている。今日は珍しく睡魔に襲われているのだ。眠気というのは、いつの間にか、どこかへ行ってしまうものなのだ。