12月28日(日)

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 ドバイがデフォルトするかも知れないという記事を読んだ。「ほら、やっぱり」などという気はさらさらない。経済活動には予想できない要素があるということの証だろう。
 以前、テレビで砂漠(ドバイ)のリゾートに関する番組を見た時、何の魅力も感じなかった。スターウォーズに出てきたどこかの惑星の雑多な印象な都市のようにも感じた。高級ホテルも少しも高級な印象がなかった。そもそも高級ホテルと高額ホテルは全く意味が異なる。高級ホテルは、上質な生活スタイルを知る経営者と、そういう階層の人々に充分接した経験がある従業員によって運営される、洗練されたマナーを提供できる場を持つ施設を指すのではないか。だから客を選ぶ。もちろん、決して客を拒否したりしないが、ふさわしくない客には居心地がわるいことだろう。そういう環境を作り出すのは急ごしらえでは無理というものだ。しかし、金あまりの人たちは大金を簡単に消費できる場所を求めているだろうから、そういう時には好都合ということだったのは間違いないだろう。
 ドバイは世界の投資の牽引役を担っていたはずなので、ドバイ経済の崩壊は世界に影響することだろう。日本の企業も多額の資金を投資しているという情報もある。日本経済が立ち直るとしたら、農業を柱とした産業構造に徐々にシフトしていくべきだと思うがいかがか。
 今日は前から読みたいと思っていた「シャドウ・ダイバー」(ロバート・カーソン著/早川書房)を読み始めた。500ページを超えるドキュメンタリーの大著だが、引き込まれてあっという間に3分の1ほど読み進んだ。このままいけば午前2時頃には読了するかもしれない。
 登場人物のひとりであるジョン・チャタトンが20代にして辿りついた人生訓がいい。以下に抜粋する。

  • 簡単に始められることなら、すでに誰かがやっているはず。
  • ひとのあとについていくと、ほんとうに解決する価値のある問題を見逃すことになる。
  • 抜群の能力を発揮するには、準備と自己犠牲と集中力と執着が必要だ。そのうちひとつでも妥協すれば、人並みになってしまう。
  • 人生にはときどき、大きな決断を迫られる一瞬がある。止まるか進むかを決めなければならない交差点がある。ひとは、そのとき下した決断と死ぬまで離れられない。
  • 正邪のまじめな判断に基づいた決断であれば、あとで後悔することがもっとも少ない。
  • 考え得る最悪の決断は、あきらめることだ。