6月14日(日)

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 昨日はレッスンがたくさん。どれも面白かった。間を縫って日常の買い物にも走り回った。しかし、もう昨日がとても遠いように感じて、あまり多くを思い出せない。

 今日は朝から、カミさんが先週録画したという「渡辺篤史の建物探訪」を見せられた。今から14年前に「ダリを究めた家」というタイトルで放送された家の再訪。今回のタイトルは「やわらかく毛深い家」。これはダリが語った言葉。曲面で構成された非常に個性的な家だが、この家を住みこなしている一家のあるじ(女性)の聡明さが一番。世の中にはこんなに“ものが見えている”人がいるということを教えられた思い。勉強したところで人は賢くなれない。事実の正確な把握だけが人を賢くする。
 朝食時には、カミさんと“たろ”と話し込む。面白くて朝の定期便が遅くなった。音楽コラムがいくつも書けそうなほど話題と新しい視点が詰まっていたが、内輪の話なので書けない。
 その後、長男の風と、3つのミッションをこなすためにクルマで外出。買い物なのだが、その場での判断が求められる困難な内容ばかり。最初の店から難しい局面に出会う。最適であったかどうか分からないが、非常に詳しい店員の説明と、その場で集められた情報の範囲内で両親から依頼された買い物を済ませる。次はカミさんからの依頼。ところが向かった店は、すでに閉店していた。厳しい業界だ。仕方なく、少し遠いのだが別の店に向かう。と書き始めるとキリがないのでやめるが、人から頼まれた買い物は例外なく難しいということだ。特に、今日は頼まれたものとは全く異なる買い物をして帰ったのだが、それが正解だった。長男の詳細な知識と記憶が役に立った。
 クルマの中では、とびとびでサンデークラシックワイドのオペラアワーを聴いていた。ビゼーの「カルメン」。今日の解説は国土潤一氏。いつもながらいい声だ。
 帰宅後、美術館に出かけている“たろ”以外の3人で夕食の準備。今日の戦果を祝って、3人で勝鬨 (かちどき)をあげる。
 気がつくと、疲れてグッタリ。
 何気なくテレビの前に座ると、ブラームスピアノ協奏曲第2番をネルソン・ゲルナーが弾いていた。かなり昔のリヒテル盤で聴いていた曲だが、今夜の演奏はとても興味深く、結局見てしまった。終わってからすぐに電源を落とせばよいものを、疲れていたせいか、ゴロリと横になったままチャンネルを変えて「亡国のイージス」を途中から見る。なかなかよくできた映画で、たちまち見入ってしまった。こんなことなら最初から見るべきだったなどと思いながら「真夏のオリオン」も見る気になっていて、すっかり乗せられてしまった。
 それで、いつものように夜も11時を過ぎると元気になってきて、PCの前に座っているという次第。ひと仕事したら眠ることにする。