9月13日(日)

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 昨日、長男と2人でキッチンのレンジフードのクリーニングをした。グリスフィルタは、ぬるま湯に粉石鹸をとかして、そこに1時間くらい漬けておくと全ての油が落ちて、こすり洗いなどしなくとも水洗いだけできれいになってしまう。これに関しては、粉石鹸は中性洗剤よりも強力だ。ところがシロッコファンを外してみると、これが酷い事になっていた。数十本あるファンブレードに油と綿埃がこびりついてまるで細い “蒲(がま)の穂” のようになっている。これでは排気能力が落ちて当然だが、汚れは細い木ベラでこそぎ落とそうとしてもほとんど無理なほど粘度が高く、しつこくこびりついている。これは粉石鹸パワーでも無理な印象だった。
 そこで、レッスンに通ってくださっているピアノレスナーの方から少し前に教えていただいた<SC-1000>という多目的洗剤を試してみることにした。これは、穀類やトウモロコシなどの植物由来の洗剤で、タンカー座礁事故の時に油まみれになった水鳥を助けるために使われたものだそうだ。ネットで調べると家庭用から工業用まで広い用途で使われているということだ。
 SC-1000をぬるま湯で1対50くらいの割合で希釈して、シロッコファンを漬けておいた。1時間後くらいに見てみると、希釈液がすっかりドブ泥のように濁っていた。しかし、まだファンブレードにはグリスがこびりついている。結局、3時間くらい放置してユルユルに柔らかくなったグリスを歯ブラシで落として一件落着。もっと濃度を上げれば、あるいは一晩漬けておけばグリスも溶けてしまったかも知れないが、初めてなので実験的な使用となった。これから上手な付きあい方が会得できることだろう。
 ネット上の「植物原料由来で安全」という説明をそのまま信じる気はないが、使っているうちに本当のことが分かることだろう。知りたいのは誰かの説明ではなく、私自身の疑問に対する答えだ。それは自分で観察するなどして解明するしかない。自分で納得できれば、それは本当の信頼となる。

 今日は午前中にレッスン。
 午後からネットで直近7日間のニュース記事を概観。政治・経済関連のニュースは、記者が本当に内容を理解しているのかと疑いたくなるような記事がチラホラと混ざっており、少々心配になった。政策の内容について記すのではなく、政治家の発言の揚げ足とりや、反対する国民が多いというような、核心にふれることなくまとめた記事は意味がない。
 日本航空デルタ航空資本提携のニュースでは、あらためてウィキペディアで「日本航空インターナショナル」と「デルタ航空」の項目を読み直した。日本航空の記事は長く詳細なもので、その多くが頭に入っていない。現在の日本航空株式会社が2002年に発足した純粋持株会社である「株式会社日本航空システムズ」が2004年に社名変更した結果であることなど、知らないことだらけだった。
 社会的なニュースでは、警察に相談しておきながらDVで女性が死亡した記事や、子どもの虐待記事にはいつものことながら胸が痛んだ。妻の介護のために仕事ができず、預金をはたいて宝くじを買ったが当たらなかったので妻と心中しようとしたという記事もつらい。宝くじなど簡単に当たるはずがないだろうと考えるのは早計。追いつめられると人は正しい判断をできなくなる。介護が必要な家族を持つ人が安心して仕事をできる社会にしないと、人口の減少が確実な日本は衰退の一途をたどることが目に見えている。制度としての手厚い介護を求めているのではない。それは日本の人口構成から見ても財政面からも無理がある。こういう時こそ政治家は、プロとしての手腕、あるいはインスピレーションを見せなければならない。問題解決に向けての発想を持つ人が政治家である。
 海辺の岩場に設置された手すりによりかかった人が、手すりが破損して転落死したというニュースもあった。これは難しい。安全のために設置された手すりが原因では、いつか誰かが事故に巻き込まれたことだろう。どんなに安全に配慮しようとも世界は危険に満ちあふれている。にもかかわらず、人は24時間注意力を最大にして暮らすことはできない。
 築地市場の移転に関する記事では、記事の終わりを「今まで散々ゴネてきたが、石原の命運も尽きた」と結んでいるものがあった。これは、もはやニュース記事ではない。メディアリテラシーに関する教育の推進が望まれる。