9月26日(土)

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 時間は作れたのに、迂闊にも定期便の更新が午後4時と午後11時になってしまった。
 午前中のレッスンで小6のひかりちゃんと、本当のことが分かる人同士なら地球の裏側にいて会ったことがなくても意思の疎通が可能であることについて話し合った。もちろん、言語の問題は考えない。彼女と話していると、同じ年ごろだった当時の私がいかに幼くおバカであったかを再認識させられる。
 午後のレッスンでは多目的クリーナーSC-1000に興味を持っていろいろと調べてくださった“ちびまゆママ”から「除菌はするけれど殺菌をするわけではないということなのでは?」とご教示いただいた。それには気がつかなかった。除菌と殺菌は必ずしも同じではない。菌を洗い流してしまう力があれば除菌力があることになる。英文サイトまで読んでくださった。この人もたぶん理系。
 夕方、作曲工房一門の不思議娘みくりちゃん(小6)が市の理科展で最優秀賞を受賞したというので、その研究展示を見に行った。タイトルは植物工場。みくりちゃんは鉱物好きな理系少女だが、今回のテーマが植物だったのでちょっと楽しみ。内容は、今後予想される世界の食料の安定供給のために人工光による作物栽培の可能性を探るもの。今回はLEDによって実際に植物の発芽から生長していっく過程を観察記録して、葉緑素がどのような波長の光をエネルギーとしているかを明らかにする試み。研究発表を読んでいくうちにみくりちゃんらしさが全開になってくる。結果は青色発光ダイオードの光が最もよく植物を生長させ、次が赤色ダイオードで、これらは太陽光をも上回った(おそらく夜があり、くもりの日もあるため)。対照実験として行なった無光状態では植物は途中までしか育たなかった。ほかの発表も見て回ったが、他の小学生の研究発表とは圧倒的な差があった。たまたま見に来ていたどこかの知らないお父さんが、丹念にみくりちゃんの文を読んで「・・・すごいな・・」と呟いていた。
 夜のレッスンは高校生のJ君。みくりちゃんの発表を引きずっていたので、J君に植物の光合成について質問。最初に光合成の生成物であるグルコースブドウ糖)の化学式C6H12O6や、アスコルビン酸(ビタミンC)がC6H8O6、セルロースがC6H10O5で似ていることを確認。その後、彼は光合成について「太陽光からエネルギーを得て、二酸化炭素を吸って酸素を排出・・」と言ってから「炭素を得ている」ことに気づいた。「あ〜、恥ずかしいことを言っちゃいました。習ってきたとおりに覚えていました」
 人間側から見ると、たしかに光合成二酸化炭素を酸素に変える営みに思えるが、植物側に立てば炭素を得る営みとなる。
 音楽も同じ。人間側から見れば「つまらない曲」でも、楽譜側(あるいは作曲者側)から見れば「つまらない演奏」と映ることだろう。