10月11日(日)

38238

 M3は無事終了。予想に反して楽譜が売れた。もうびっくりだ。
 埼京線北戸田駅」から、みなとみらい線日本大通り駅」までは乗り換え時間を含めても1時間15分ほど。横浜も近くなったものだ。数年前までは私鉄に乗り換えると乗りごごちが良くなった。都内の主要な私鉄は頑張っていた。ところが湘南新宿ラインE231系から東急東横線9000系に乗り換えると乗りごごちを悪く感じた。車両の影響もあるだろうが、JRの保線の精度が上がったことが大きい可能性もある。私の血に、もう少し鉄分が多ければいろいろと詳しいこともわかるのだろうが、感じたのはこのあたりまで。きっと保線にもたくさんのドラマがあるに違いない。
 大桟橋ホールに行くのは初めて。蒲田のPioよりも広いが、出展用のブース幅が狭くなった。
 コミケもそうだが、こういうイベントに出展者として参加する人たちのマナーはおしなべてよい。これは学校教育の力ではないだろう。もし学校の教員だけが出展したらトラブルがあちらこちらで起きそうな気がするからだ。
 定期便にも書いたが、右隣が前回と同じ「蒼咲雫」さん。500以上のサークルが出展していて、こんな偶然があるのだろうか。探す手間が省けた。特別にお願いして販売1枚目のCDを買い求めた。左隣には「グラサンねこ」のネームで出展している好青年。稼ぎは全て音楽に費やしているという、物静かで“熱い”ミュージシャンだった。ありとあらゆるジャンルの曲を書き、CDには弦楽四重奏曲まで収められていた。こういう出会いがあるからM3は面白い。来年もぜひ再会したいものだ。
 たまたま試聴させていただいた「那津みかん」さんという方の作品は「インストゥルメンタルなヒーリングミュージック」というふれこみだったが、非常にきちんとした音楽で、単なる素人ではないと直感させるものだった。世の中には隠れた才能がたくさんあるのだろう。私もウカウカしていられない。
 午後遅く、作曲工房関係者の横浜のSさん(女性)がブースを訪ねてくださった。直接お会いするのは何年ぶりだろう。最後は鎌倉芸術館で偶然お会いした2005年頃だったろうか。あとはメールのやり取りだけだったので実にうれしかった。それからあまり間を置かず、やはり横浜のAさん(女性)がおいでくださった。この方とは、最近わけあった急に親しい印象を持つようになったのだが、三枝君を見て「こんなにお若かったんですか」と驚いていた。ネット上では年齢は分かりにくいので、三枝君はベテランに思えても不思議はない。
 帰りはヘトヘトになってしまったので、三枝君のティーダで送ってもらった。夕方の湾岸線は実に美しかった。
 帰宅後、速水御舟の美術展から返ってきたカミさんも“たろ”もヘロヘロで、全員就職の準備などしたくない状態。結局、残りご飯のチャーハンと、足りない分を冷凍ピラフで補って、味噌汁とカブのぬか漬け、それから昨日煮込んだとむりん特製の「豚の角煮」で夕食。角煮が絶妙な仕上がりで、映画「おくりびと」風に言うならば「おいしいんだな。困ったことに」という感じだった。カブのぬか漬けもちょうどよい漬かり具合で、M3の疲れが多少とれたかも知れない。
 9時頃、もうくたびれて動けなくなったのでテレビの前で半分居眠りしながら日曜洋画劇場の「カジノ・ロワイヤル(2006年版)」を観た。何人もの人から「ごっつい面白い映画」と聞かされていたので休憩がてら観ていたのだが、オープニングシーンの後から始まるパルクールによる追跡シーンに度肝を抜かれて、真剣に見始めてしまう、11時30分までの2時間30分、全身の筋肉がこわばるほど見入ってしまった。天才的な監督と才能ある演技陣によって初めて実現した傑作映画だろう。最近のお気楽ボンドとは一味も二味も違うレベルの高い仕上がり。優れたインスピレーションだけが為せる技だ。
 というわけで、昨夜あまり眠っていないのにまた遅くなってしまった。クールダウンのために日記を書いているというわけ。読まなければならないマンガもあるし、こんやはそのノルマも消化してしまうかも知れない。家族で私だけが読んでいないマンガがあると、話についていけなくなるのだ。