2月10日(水)

52311

 午前中は佳恵先生のレッスン。ピアノ発表会のための編曲について。編曲には彼女自身が取り組んでいる。そういう意欲的な人だ。
 5月にサントリーホールで天才的なピアニスト小林愛美さん(中2)のリサイタルが開かれる。あきひろ君の同級生で、前から話を聞いているので会ったことはないけれども親しみを感じている。ぜひ行きたいものだ。
 午後は父の定期通院の付き添い。待合室で小柴昌俊博士の「ニュートリノの夢」を読了。小柴博士の自伝的研究史。岩波ジュニア新書から出ているが、文章は平易であっても内容は高度。青木やよひさんの「ベートーヴェン」を読んでから、私の評伝・自伝に対する読み方が変わったことが分かった。著者の人脈ばかりを追ってしまう。この本はそれをメインに書いているので余計そうなるのだろう。同級生にも先輩後輩にも著名な文化人が数多くいて、一高・東大という道を通るのはこういうことなのかと納得させられるようなところがあったが、一高・東大にいたからと言って、そういう人たちと誰もが親しくつながりを持てるわけではない。朝永振一郎博士との不思議な師弟関係も小柴博士の人柄を感じさせた。明日が来るのが楽しみになるような書物だった。