3月2日(火)

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 結局、昨夜は寝そびれて今日はハードな一日となった。
 “ちびなな”が楽しそうにレッスンに通っているからということで、お友だちとそのお母さんが見学に見えられた。“ちびなな”(小1)の演奏を聴いて「すごい!子どもじゃないみたい。びっくりしました」。
 最初は誰でも驚く。しかし、そのうちそれが当たり前になる(なってほしい)。こちらが子ども扱いしなければよいだけのことだ。重要なことはピアノが弾けることではなく、偉大なもの、崇高なもの、気高いものを理解し、それに価値を見いだせるように陶冶(とうや)することだ。天才は教育では育たない。
 そういえば、今日は“さき”ちゃん(小5)が学校行事でピアノ伴奏をする本番の日だった。安定感のある子だから、きっととてもうまく弾けたことだろう。それにしても日本の合唱曲のピアノ伴奏譜には、およそピアニスティックとは言えないものが多い。さきちゃんが持ってきた楽譜も、ショパンが見たら卒倒するか、あるいは無視するかというような楽譜だった。そのお陰でライバルがいなくなった。ピアノを習っている子どもたち全員に楽譜が配られたらしいが誰も弾けず、自動的にさきちゃんに大役が回ってきた。とても地味で目立たないお嬢さんだから(ほとんど声も聞いたことがないくらい)、こういう機会に活躍するのはよいことだ。
 もうひとつ「そういえば」があった。浪人中の末娘、“たろ”が志望大学の実技一次試験を通った。これにはびっくり。願書を初日の早い時点で提出したのだが、試験会場はすでに第9室だった。偶然にも、それがよかったのだろう。各室数人しか合格しない計算だが、第9室は10人以上が合格するというレベルの高い部屋だったということだ。オリンピックも予選で速い選手と同じ組になると良いタイムが出たりする。実技2次試験は、もう目前だ。