3月15日(月)

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 母が退院してから最初の平日。つまり、私が看護の中心となる初日。朝食はつつがなく進行。お昼には「焼きそば」が食べたいという。母は意外にもB級グルメファンかも。
 午前中は4月から北海道のH大学獣医学部へ進学が決まった美咲ちゃん。つい、この間まで小学生だったのに、あっという間に大きくなって「動物のお医者さん」だ。獣医学部は医学部や薬学部と同じく6年。美咲ちゃんは音大ピアノ科を選択しても合格できたことだろう。
 昼食はリクエストどおり、ビストロとむりん特製「とってもB級グルメ風やきそば」。しかし、せっかく作ったのに「まだ食欲がない」ということで、食事の世話は“たろ”に任せて午後のレッスン。
 
 私が死ぬとしたら、その死因には多くの可能性を考えることができるが、中でもいつも怖いと感じているのが燕下障害による誤燕性肺炎と気管の閉塞による窒息だ。数日前にも、普通にお茶を飲んだつもりだったが誤燕して全く息ができなくなってしまった。最初はむせて咳が出るが、肺に空気がなくなってしまうと咳込むこともできなくなってしまい、今度こそ死ぬかも知れないという恐怖と戦いながら、なんとか気道を回復させようとあがくのみ。数十秒息が止まったものの、ゆっくりとそれも微妙なコントロールで息を吸うと「ビュー」という音とともに、わずかな空気が肺に流れ込んできて、そのまま弱い呼吸をつっかえつっかえ続けて事無きを得た。こういう時には、決して口で息をしてはならない。鼻から静かに息を吸おうと試みることだ。
 その後の精神的疲労感が強烈で、結局、眠りについたのは明け方の5時ころになってしまった。以前専門医に相談した時、ファイバースコープによる検査でも異状や病変は見つからなかった。また、食道が喘息様の閉塞を起こす症状についても「そのような報告はあるものの、まだ詳しいことは分かっていない」ということだった。
 もうひとつ考えられるのが不整脈。命には別状がないレベルの期外収縮と診断されているものの、不整脈で怖いのが血栓ができて(不整脈血栓の大きな原因のひとつ)肺梗塞や心筋梗塞脳梗塞などの原因となること。これらの病気は決して高齢者のものとは限らない。
 生きているというのは奇跡の積み重ねのような気がしてくる。早く、為すべき仕事を終わらせて安心したいものだ。
 ひょっとして、仕事が遅い私に対する神の試練だったりすることはないか?