1月5日(水)

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 美術館三昧の効果なのか、ついにフルートカルテットの初稿完成。浄書にあと数日を要するだろうが、後は作業だけだ。
 古典派の時代にフルートカルテットと言えば、弦楽四重奏曲の第1ヴァイオリンがフルートに置き換わった編成を指すが、現代では同属楽器の四重奏を指すことのほうが多くなった。今日書き上げたカルテットもコンサート・フルート4本による四重奏。初演は3月。
 午後から伊奈町にある公営ホールで伊奈学園音楽科の卒業演奏会。みかんちゃんがリストを弾いた。
 ピアノを弾くという行為は、作曲者がコンポーズした数多(あまた)の音の強度の序列を決定して声部を分離し、バランスを整えられることが最低条件だ。くどいようだが最低条件。それがあって初めて様々な表現が意味を持つようになる。
 このピアニストが好きだ嫌いだと言う時、多くの人が、どの音が聴こえてくるのかということを最も問題にするのではないだろうか。
 みかんちゃんは、小学生の時から音楽を聴かせるセンスを持っていた。今日も、とても良い演奏をしたと思う。

 今日出向いたホールは(おそらく初めて行った)、地図を見たらカミさんの転居前の実家の近くだった。鉄道利用のつもりがクルマで行ってしまった。この10年くらいクルマの運転が面倒で仕方がなかったのだが、去年あたりから運転する機会が増えて、あまり面倒ではなくなってきた。今日も、昔、良く走った道を思い出しながら、その変化に驚いたりしながらも往復60km弱が楽しかった。