6月13日(月)

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 今日はあまりにいろいろと多くのことが起こったので、逆に何も思い出せないくらいだ。
 今日はカミさんの仕事が休みだった、というようなどうでもいいことから思い出した。直食後にモリアキ翁を蕨駅近くの、モリアキ翁御用達理容店まで送った。蕨郵便局本局にも頼まれて立ち寄った。しかし、そんなことは日常の当たり前のできごとだからとりたてて記録するほどのことでもない。帰宅後に、ウラノメトリア2ベータ用の今までに聴いたことがないようなメロディがやってきて舞い上がったことの方が重要だ。
 しかし、あっという間に時間は過ぎて「炭温石温熱セラピー」の予約の時間が近づいた。私の体を案じてくださった中山宏一さんと千賀子先生が勧めてくださったものだ。電車に乗っておよそ30分で到着。
 施術してくださるのは優しそうな熟女の先生。そもそも私は肩こりを知らない人間なので、マッサージひとつ受けたことがない。どんな大冒険が待っているのかドキドキだった。うつ伏せになっても息ができるように大きな顔穴が空いた施術台に伏せると、なんと私の両足は長さが1センチほど異なっていた(かかとを合わせた時点で、指摘される前に自分で分かるほど)。
 温熱セラピーは整体ではないのでゴキゴキとはやらない。温かい石を体に乗せ、ぽかぽかと温めて、そして石で優しく筋肉をほぐしていく。途中で、脚が待っているのか伸びたことが分かった。顔穴に鼻がつっかかったからだ。なんとも不思議な気分。日頃汗をかかない私が汗だくに。
 すべてを終えて、最寄り駅まで帰る途中の足取りの軽いこと。思わずスキップしてしまいそうだった。そこで千賀子先生と生徒すれ違う。
「せんせい、お顔がピンク色ですよ」
 千賀子先生だって、もうすぐピンク色になるに違いない。

 セラピーの効果は夕食時に現れた。月並みな言い方だけれど何を食べても美味しい。今日のセラピーと合わせて、それはまるで筒井康隆の傑作短編「薬膳飯店」のようだった(読んでいない人は読む価値があると思う)。
 ところがここで今日最大のピンチが。昨日、サーチュイン遺伝子(いわゆる長寿遺伝子)のスイッチオンのために、カロリー30パーセントオフを宣言していたのだ。夕食はあっという間に食べ尽くし、まだ、あと50kgくらい食べられそうな気がする。
 この長寿遺伝子に関する情報は、もう何年も前に「世界一受けたい授業」で、線虫による延命化実験の成功が伝えられ、その後、様々な番組でことあるごとに取り上げられてきた。しかし、あっという間にこの研究は長足の進歩を遂げており、満を持してNHKが放送したと思っていいだろう。
 しかし、この時点で、今日のハイライトとなるべき事件はまだ起こっていない。

 夜、さきちゃんと、ひかりちゃんのレッスン終了後、カミさんから、少し離れたレンタルショップまでDVDを返却してきてほしいと頼まれた。店につくと、目に入ったのが「第9地区」だった。公開当時、ウェブ上で誰かが書いたレビューを読んで、チェックしていた映画だ。新しいmacの27インチスクリーンで観るのも良いかと思ってレンタル(財布の中の小銭を集めてなんとか足りた)。
 「ふふふ、とむりんの想像力を超えられるかな? いざ勝負!」
 と、視聴開始。ヨハネスブルク上空に現れたエイリアンの宇宙船はアーサー・C・クラークの「幼年期の終わり」からのアイディア借用ではないか、などと思っているうちにニール・ブロムカンプ監督の想像力のほうが私を遥かに凌駕していることに気づき、あっという間に白旗を揚げざるを得なかった。そもそも、このようなファーストコンタクトを誰が思いついただろうか。ネタバレするので書かないが、一見の価値のある作品だろう。
 
 温熱セラピーのおかげなのか眠くなってきた。今日はぐっすりと眠れるかもしれない。
 

>もし、この記事が本当ならば、日本にも似たような状況が訪れるのかも知れない。

いよいよ追い詰められてきたアメリカ経済