8月25日(木)

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 昨日、最寄り駅まで歩く途中で本当にスフィンクスが現れた(というか、日陰ぼっこをしていた)。うわさに聞いていたよりも小ぶりで、「にゃあ」と猫語で難問を吹っかけてくる。おお、これでは予定の電車に乗れないぞ。
 「スフィンクス除け」のありがたいお札(ふだ)を作って作曲工房ブランドで売り出そう、という冗談を思い出す。そんなお札は効果がなさそうだ。このスフィンクスは「スフィンクス除けキャンセラー」を装備しているに違いないからだ。
 この時をきっかけに、昨日は猫との出会い率が非常に高かった。池袋西口から少し離れた住宅街を歩いている時も、普通は暑い日中には滅多に出会わないはずの「お出かけ猫」にまで出会った。カメラを向けてズームしているうちにシャッターチャンスは去ってしまう。それで電源をON、光学ズームを5倍にセットしてチャンスを狙うが、省エネタイマーが働いて、自動的に電源が落ちてしまう。そこへ猫が現れるという具合だ。0.8秒で起動するという宣伝文句で買ったのに、チャンスを目の前にすると0.8秒は永遠のように長い。
 結局、猫を撮るにはフィルム一眼に200mmくらいのズームレンズを装備して出直したほうが良いだろう。デジカメはシャッターを切っても微妙に遅れて写るからだ。

 先日、I 君に教えてもらった「任天堂 歩いてわかる生活リズムDS」が届いた。今は値崩れを起こしていて、ソフトと生活リズム計2つのセットが、本来5800円のところ、アマゾンだと送料無料で1300円で手に入る。今月は散財しまくっているので本来は緊縮財政なのだが、カミさんと2人で健康が手に入るなら安いものだ思って注文したのだった。
 リズム計は1分ごとの歩数を記録する歩数計で、あとで生活リズムの分析に役立つ。個人情報を入力するときに、あなたは人ですか人以外ですか? というようなことを尋ねてくる。猫に持たせると、猫の一日の行動パターンが分かるというすぐれものだ。
 先ほど、今日の分析とアドバイスを聞いたのだが、これがよくできている。
「この1時間52分が、今日一番長く歩かずにいた時間です。おや、ここで少し歩きましたね。お茶でも淹れたのですか」
「図星!」
「今日のあなたは夜型のひつじでした」
 というように続くのだが、最後に「今日は良い日でしたか」などと尋ねてくるので、思わず考え込んでしまった。
 さすがは任天堂だ、と思わせる仕上がり。
 ゲームに反対する親は、その多くがゲームをやったことがない。あるいは、その世界を理解するまでやったことがないはずだ。
 天才たち(成績がよい、という意味ではない)が作った世界に、私のような凡人は畏れおののくばかりなのに。
 Wi-Fiコネクションに接続すると「宇宙モード」が使えるようだ。それは、生活リズム計を装着している人の歩数を合算して地球から月までの5億4857万歩、火星までの1119億1428万歩、木星までの8981億5871万歩、土星までの1兆8248億2857万歩を歩いてしまおうという壮大な計画である。
 今までの万歩計が全て霞んでしまうような楽しい万歩計だ。Wi-Fiに接続する予定はないが、せめて午前1時までに眠る習慣を身につけようと思う。