12月14日(水)

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 今日の午後、甥の“恒”(妹の次男)が来宅。彼の研究テーマに関するレクチャーを受けた。専門分野は社会学だけれど、彼は、より学際的なテーマ変更を考えているということだった。
 興味深かったのは、彼がフロー(Flow)理論について話してくれた内容だった。1960年代にシカゴ大学心理学科の教授だったミハイ・チクセントミハイが提唱した心理学の一理論。
 ウィキペディアから引用すると次のようにまとめることができる(チクセントミハイによる)。

 フロー体験の構成要素
1.明確な目的(予想と法則が認識できる)
2.専念と集中、注意力の限定された分野への高度な集中。(活動に従事する人が、それに深く集中し探求する機会を持つ)
3.自己に対する意識の感覚の低下、活動と意識の融合。
4.時間感覚のゆがみ - 時間への我々の主体的な経験の変更
5.直接的で即座な反応(活動の過程における成功と失敗が明確で、行動が必要に応じて調節される)
6.能力の水準と難易度とのバランス(活動が易しすぎず、難しすぎない)
7.状況や活動を自分で制御している感覚。
8.活動に本質的な価値がある、だから活動が苦にならない。

 偶然にも “たろ” と話していることと同じような内容で、私たちはその概念の名前を知らなかったことになる。
 これはクリエイターが創作物を制作している時の意識を表している。

 また、暗黙知に関する話も興味深かった。顕在意識が扱えるチャンク数は非常に少ないが、潜在意識はその数十万倍も扱えるという話は、今まで繋がらなかった考えが一本の線となった印象がある。チャンク数については検索していただきたい。

 糸井重里さんが、大野更紗さんとの対談で次のようなことを述べている(ほぼ日刊糸井新聞より)。

>引用ここから<
スポーツなんかでも、モデルケースになるようなプレーがあるからガーンと全体の底が上がるんですよ。
「あのときのあの選手のプレーからサッカー界がこうなった」
ということになるわけです。
「これからのサッカー界どうしましょう」
という話をいくらしても、実現できないし、変われない。
>引用ここまで<

 つまり、社会や世界を変えるのは会議ではなく、個人のフロー体験であるということだ。


 今日の夕食は「鶏肉のカチャトゥーラ」でパスタを和えた一皿にグリーンサラダ。鶏もも肉はケチらずにたっぷり。ピーマンは最後に加えて加熱は控えめに。どのトマト系パスタのレシピよりもおいしいのでお試しあれ。

>参考レシピ

簡単なのに本格派☆チキンカチャトゥーラ
 
茂木健一郎さんのツイッターより。この女性はモディリアーニが描いたジャンヌ・エビュテルヌそっくりではないか。迷宮美術館を作ってきた人という追記があった。

モディリアーニな風景