3月9日(金)

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 この日記には一日の出来事が網羅されているわけではなく、たまたま覚えていたことだけが話題となっている。
 というわけで今日は、少しだけメモを書いてみた。
 モリアキ翁のためのレシピは、いろいろと条件が厳しさを増してパズルのようになってきた。限られた食材で必要な栄養素を賄わなければならない。エンプティカロリーを可能な限り削減するのは当然のことだ。
 昨日は鶏のささみをポーチしてほぐしたものと野菜スープという組み合わせだったのだが、それがおいしくできて、鶏のささみは料理次第では相当可能性が広がることが予想された。今日は温野菜と鶏ささみのサラダを計画。ポーチしたささみをほぐして、キッコーマンの「サクサク食べる香ばし醤油」少量で和えて(油が多いので注意)、ゆずポン酢醤油で薄味をつけた温野菜に乗せて、豆腐とワカメの味噌汁、そして1年の一時期にしか作れないというザーサイの浅漬(塩分が少なく、言われなければザーサイだとは分からない)がアクセントとして添えられた。結構綺麗な色なので、写真をとっておけば良かった。モリアキ翁は美味しい美味しいと食べてくれた。
 食後は “風” が買ってきたデンマーク産の非・本場カマンベールチーズを肴に “だろ” と “風” は晩酌。クセがなくて食べやすいチーズだったけれど、フランスの気合が入ったカマンベールに比べると、一般的な「ブリー」に近い味わい。
 時間は遡って、昼前の水汲みと買い物で、純水製造機のまえで操作に困っていた老婦人を助けた。その時の会話。

「ありがとう。お婆さんが触ると機械は何でも壊れちゃうわ」
「大丈夫ですよ、ちょっとやそっとじゃ壊れません」
「私はね、人力車に乗ってた世代なのよ。観光用のじゃなくてね」
「おいくつなんですか?」
「もう88歳よ、信じられないわ」
「私の父は93歳ですが、馬車鉄道に乗ったことがあると言っています」
「まあ、私よりも昔だわ。お元気なの?」
「お陰さまで」
「まあ、今日はいい話が聞けたわ〜」
その老婦人は、純水の入った3.8リットルボトルを苦もなく手に下げて帰っていったのだった。

 メモはまだ続く。

 買い物の帰りに工事中だった近所の信号をクルマで通過。今日から稼働開始していた。「歩車分離信号」という表示があって、スクランブル信号ではないが、歩行者は一度に南北方向が緑になる。こういう時に限ってデジカメを持っていなかったりする。日本の道路工事はレベルが高い。
 東日本大震災の時に、センターラインを境に大きな段差ができてしまった道があったのだが、路床が地層となってくっきりと観察できた(報道写真)。これは凄いことなのだ、地面というのは安定しているわけではなくて、むしろ不安定だ。そのため、地盤改良を行う。
 深いところから路体、路床、下層路盤、上層路盤、基層舗装、表層舗装という構造になっている。さらに排水を考慮してセンターラインが最も高くなっていて水たまりができないようになっている。では十字交差点はどうなっているのか。それは宿題。交差点をよく観察していただきたい。
 もし、生まれ変わることがあったなら、つぎは土木の現場監督を目指す、一番やってみたいのは石組(石積み)職人だ。ローマ人が考えたというアーチ構造も素晴らしいが、日本の城郭などに見られる石垣は芸術的だ。安土桃山時代の「野づら積み」が凄いけれど、今は切り込みは接ぎ(はぎ)の綺麗な石垣がもてはやされている。
 もう書かないが、鉄道の保線も面白そうな仕事だ。新幹線を走らせているのは多岐に渡る技術の集合だが、保線は重要なファクターだ、その理由はいつか。

 メモが長いので、短くまとめる。
 工具マニアなので、まだ持っていないマキタのブロワの最廉価機種を注文した。家の中が少しは綺麗になることだろう。
 アマゾン・マーケットプレイスから吉村昭氏の「戦艦武蔵ノート」が届いた。これで “うしお” さんと、ようやく対等に話ができる。彼女のテーマは「日本海軍の台所」だから、もう少し下調べが必要だ。
 それから、ドライブレコーダの機種選定のための資料集めも捗った。どの機種も一長一短で、選択は難しい。

 メモはまだまだ続く。NHK浦和FMのコンサート案内で、女性アナウンサーが「モーツァルトのアイネクライネ・ナハムジトーク」と言っていた。彼女が読み間違えたのか、原稿そのものが間違えていたのかは分からないが、アイネクライネを知っていることが常識だという考えかたは「ギョーカイ」の常識に囚われている証拠だ。
 試しに常磐津や清本の有名な演目を一つでも言えるかどうか自分自身に問いかけてみてほしい。現代は横並びの時代ではないのだ。
 
 作曲では「プロコフィエフ風に」というプロコフィエフそのもののような曲と、もう一曲懐かしい印象の曲を思いついた。どちらも名曲の予感。

 では遅くなったので寝る。寝る前に戦艦武蔵ノートは読まないぞ。読むものか。読むとしても10分だけだ。でもきっと20分は読んでしまうだろう。運が悪ければ朝まで読んでしまうかもしれない。だから、絶対読まないことにしよう。

 ではお休みなさい。