ウラノメトリア日記

1740

 作曲するには、そのことに全神経を集中する必要がある。天才モーツァルトでさえ、全身全霊を傾けた作品でなければ中途半端な出来栄えになることだろう。
 問題は、その集中できる精神状態(一種のトランス状態か?)になれるかどうかである。

 この夏は集中力に事欠かない日々が続いている。その状態を“女神さま降臨”と呼んでいるが、そうなると不思議な万能感に包まれる。昨夜もそうだった。未完となっていたC Durのスケールを含むエチュードの筆がスイスイと進んだ。実際には筆ではなくマウスがクルクルと動いたのだが、睡眠不足もものともせず、短時間で書き上げてしまった。
 書き上げてしまったものの、全速力で航行するタンカーのように急には止まれない。リビングに降りて、テレビの前にごろりとなった。午前2時、NHK総合は「昭和のSL映像館」だった。別にSLファンというわけではないが見入ってしまった。ずっと昔、オネゲルの「パシフィック231」の解説文を読んでいるうちにSLに興味を持って、「日本鉄道物語」(橋本克彦著)を読み、島安二郎と島秀雄父子が日本の偉人であることを知った。読むのが面倒という人には、良い書評があるのでリンクしておく。

http://www.geocities.co.jp/HeartLand-Ayame/5161/BookReviewH171026.htm

 SL番組は朝までつづくので、後ろ髪を引かれる思いではあったものの午前3時就寝。

  朝食後、食器洗いを終えてから定期便更新のためにPCの前に座った途端、昨夜、腑に堕ちなかった数音がよみがえり、一気に修正。一応の完成を見る。なんと幸先のよい朝だ。