1月8日(木)

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 カミさんは朝一番でハローワークに。午後は2人で近所を5〜6キロくらい歩いた。2人して仕事からリタイヤしたら(あり得ないが)、こんな感じなのかと思った。来週は娘の“たろ”がセンター試験だし、大学に合格してもしなくてもお金がかかるわけで、安穏(あんのん)としているわけでにはいかないのだけれど、たまにはこういう小さな幸せにひたるのもいい。

 ファーブル昆虫記の虫たち第5巻(小学館)の著者である熊田千佳慕さんが「あとがきにかえて」に次のような一文がある。

 私にとって『昆虫記』の仕事は天職であり、「当たりまえの制作」ではありません。心身ともに充実していなければ、作品を仕上げることはできないのです。

 まさに、これこそ真実だと思う。ベートーヴェンであれドビュッシーであれ、ひょっとするとモーツァルトさえ、全身全霊を傾けなければ作品は生み出せなかったことだろう。「当たりまえの制作」とは言い得て妙な言葉だ。