1月25日(日)

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「なんだこりゃ俳句」で紹介された20句すべてを紹介する。

福助のお辞儀は永遠に雪が降る     鳥居真理子(1948- )

唇は黒いマスクの下に惜しげもなくなくふる雪で必死の暮しも阻む冬はなほ更に思う 橋本夢道(1903-1974)

じゃんけんで負けて蛍に生まれたの  池田澄子(1936- )

足のうら洗へば白くなる       尾崎放哉(1885-1926)

青蛙おのれもペンキぬりたてか   芥川龍之介(1892-1927)

露人ワシコフ叫びて石榴打ち落す  西東三鬼(1900-1962)

性格が八百屋お七シクラメン   京極杞陽(1908-1981)

粉屋が哭く山を駆けおりてきた俺に  金子兜太(1919- )

法医學・櫻・暗黒・父・自瀆    寺山修司(1935-1983)

とととととととととと脈アマリリス   中岡敏雄(不明)

ワタナベのジュースの素です雲の峰   三宅やよい(不明)

噴水や戦後の男指やさし      寺田京子(1925-1976)

戦争が廊下の奥に立ってゐた    渡辺白泉(1913-1969)

春は曙そろそろ帰ってくれないか  櫂美千子(不明)

まっすぐな道でさみしい      種田山頭火(1882-1940)

夜のダ・カポ ダ・カポのダ・カポ 噴火のダ・カポ   高柳重信(1923-1983)

鞦韆は漕ぐべし愛は奪ふべし    三橋鷹女(1899-1972) 注:鞦韆(しゅうせん)はブランコのこと。

栃木にいろいろ雨のたましいもいたり   阿部完市(1928- )

魔がさして糸瓜となりぬどうもどうも  正木ゆう子(1952- )

夏みかん酸っぱしいまさら純潔など  鈴木しづ子(生没年不祥。1952年頃29歳で自殺か?という記述あり)


 イッセー尾形の一人芝居を演出し続けてきた森田雄三という著者による「間のとれない人、間抜けな人」を読み始めた。もちろんカミさんから渡されたからだ。「面白くて寝ずに読んじゃったから気をつけてね」。それでも4時前にには読み終わるということか。ま、気をつけよう。

 今日は遠くから通ってくださるMさん。いつもレッスン前に校訂譜を送ってくださる。レッスンはクレメンティとクーラウ。今度からピアノのレッスンには彼女の校訂譜を使おうと思った。レッスン終了後、荒川の堤防まで出かけて星空を探索。夕焼けをバックにシルエットになった富士山が美しい。最大光度に近づいてきている金星は半月より少し欠けた形になっていた。まだ薄命が終わっておらず、10×70双眼でも近くにあるはずの天王星は見つけられなかった。空の状態がよく、プレアデス、ヒアデスは宝石箱のようだ。M42も淡く広がる姿を見ることができた。今日、活躍したのは10×50の手持ち双眼鏡。
 今夜は、これからウラノメトリアの「レッスンの手引き」に取りかかる予定。