9月19日(土)

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 今日はレッスンが少ないので、ピアノの調律と楽譜書きに時間と集中力と体力を費やしている。今はコーヒーブレイク。
 ニュースサイトを巡ってみたところ、花王食用油である「エコナ」が発ガン性の疑いで販売自粛措置をとっているという記事を見つけた。摂取しても体脂肪になりにくいとして人気のある商品。わが家では一度も使ったことがない。理由は簡単。エコナは合成油だからだ。
 人が食べるもののは塩を除けば、命として生きていたものばかりである(医薬品は食品とは考えない)。だから、自然界に存在しないトランス型脂肪酸を含むマーガリンやショートニングは野村家では原則禁止食品である。実際、市販されている食パンやクッキー類(カロリーメイトにも)には植物由来という理由からか使われていることが多く買えない。早くから法律で禁止しているヨーロッパ産のクッキーには使われていないので、必要な時にはそれらを買う。マクドナルドのフライドポテトも、以前は酸化しにくい動物性油脂(主にラード)が使われていたが、消費者からの要請でショートニングに代わった。全く妙な話だ。
 エコナも化学合成したジアシルグリセロール(DAG)を主な成分としているために、いくら花王が「健康に良い」と言っても、それは他人の言葉だからまるで信用していないだけのことである。とにかく判断は自分で行う。参考までに書いておくと通常の食用油の主成分はトリアシルグリセロール(TAG、別名トリグリセリド)で、これは1980年代に故・丸元淑生さんの栄養学関連の著書に触発されて勉強した。高校時代には化学に出てくる構造式が苦手だったのに、知りたくなると急に興味深く思えたりして不思議なものだった。
 食べ物は原始信仰に似ている。少し距離を置いて考えれば間違えずに判断できそうなことなのに、信じてしまうことだ。覚えていらっしゃるだろうか。少し前には“リノール酸”信仰というものもあった。社名に「リノール酸」を入れてしまった企業もあったくらいだから、マイナスイメージに転じた途端たいへんな目にあったことだろう。しかし、リノール酸は必須脂肪酸であって毒ではないので勘違いしないほうがよい。
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三枝君の「くるみ割り人形」の楽譜到着、「夏の終わりのコンサート」のDVD到着など書きたいこともあるのだけれど、今日は作業終了。また明日。