11月27日(金)内田光子ピアノリサイタルBプログラム

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 昨夜、絵里子さんから作曲レッスンの課題であるピアノソナタ第3楽章の楽譜ファイルが届いた。それが、あまりに見事な曲だったので、眠るのを忘れてプレイバックしたり楽譜のレイアウトを見やすく直したりしていた。
 ようやく眠ると、あっという間に朝。
 今夜は、アンサンブルフラッシュの第16回コンサートと内田光子さんのBプログラムが重なっている。私はサントリーホール内田光子ピアノリサイタルに、カミさんは原宿教会のフラッシュコンサートに行った。
 Bプログラムは以下のとおり。

モーツァルト ピアノソナタ イ短調 K.310
クルターグ Fisのアンティフォニー
バッハ 「フーガの技法」からコントラプンクトゥス I
クルターグ ころがりっこ
同 肖像画(3)
同 泣き歌(2)
同 クリスティアン・ウォルフを思って(うつらうつらと)
バッハ フランス組曲第5番 ト長調 からサラバンド
モーツァルト ロンドイ短調 K.511

休憩

シューマン 幻想曲 ハ長調 作品17

アンコール
シューマン「謝肉祭」から「告白」
ベートーヴェン ピアノソナタ第30番 第1楽章

 モーツァルトのK.310のピアノソナタは名曲として知られているのに、名演奏に出会うことが少ない曲。内田さんの演奏は細かくコントラスト分けをした演奏でていねい、かつキビキビした印象。クルターグ・ジェルジ(1926- ;ハンガリー)は、内田さんとも親交があるということがプログラムに書かれてあったが、どれもよく分からない曲だった。「フーガの技法」は、オリジナルスコアそのまま。慎重で非常にすぐれた演奏。フランス組曲第5番のサラバンドは天国的な美しさ。
 今日、一番楽しみにしていたのはシューマンの幻想曲。楽譜を持っていったので、一音たりとも聴き逃すまいと聴いた。第1楽章は24日の演奏に軍配が上がるが、第3楽章は今日がよかった。
 拍手がなりやまず、内田さんとしては珍しいことにアンコールに応じた。2曲目のベートーヴェンソナタが始まった時には会場が息を呑んだ。アンコールでベートーヴェンソナタが聴けるとは想像もしていなかった。
 コンサートを終えて、ホールの出口で今日の作曲工房関係者6人が集合、幸せな夜だった。

 帰宅はカミさんとほぼ同時。フラッシュの演奏よりも、まず、原宿教会の美しさから話が始まった。今日初演された委嘱曲、八木澤教時司(さとし)さんの「心に染みる5つの言葉」は、分かりやすい曲だったしか聞けなかった。後でフラッシュの中島さんから録音を聴かせてもらうことにしよう。