3月4日(木)

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 昨夜は就寝が遅かったからと言って、決して寝そびれた訳ではない。深夜に届いた絵里子さんからの楽譜ファイルがあまりによい出来栄えだったので、何度も何度も飽きずに再生しては聴いていただけだ。「DEACによるソナタ 第3楽章」。遠からず「音の絵日記」に音源がアップされて聴くことができるだろう。皆さん、ぜひ楽しみにお待ちいただきたい。
 そして今日、午前中は絵里子さんのレッスン。私が用意しておいたレッスン内容の多くの部分が、高いレベルで第3楽章を仕上げた彼女には必要がなくなってしまっていた。つまり、到達してしまったということだ。しかし、音楽は無限の高みを持っているのでこれでよいわけではない。
 今日は複調、あるいは多調音楽、ピアノのフラジオレット倍音奏法)、未知のカデンツなどの断片的なレッスン。しかし、これから目指さなければならないのは「音楽の強さ」のようなものだ。他の作曲家のどんな曲が現れても決して印象が薄れないような曲。クセやアクが強いという意味ではなく、くっきりと印象に残るような曲だけが時代の試練を超えて聴き継がれる。だからそれを目指す。
 明日は3月7日のリハーサルでホールへ出向く。