4月9日(金)

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 母親の昼食の世話を終えてからのひととき、娘の “たろ” が「とむりん、ゴダイゴの“銀河鉄道999”て知ってる?」と聞いてきた。
 知ってるよ、と答えると「いい曲だね。名曲だよ」と返ってきた。急にどうしたんだ、と尋ねると「Youtubeでエグザイルがカバーしてるのを聴いていたら、オリジナルのゴダイゴのほうがよかった」という。ゴダイゴびいきの私としては嬉しいことだ。
「この曲作った人と作曲の師匠が一緒なんだぜ」と自慢したが「へ〜」と言われただけだった。
 遠い調へのたび重なる転調や半音階的な旋律作法など、さまざまな作曲技法が凝縮されているのに、聴く側には少しも難しくない。「やさしいことは難しい」のだ。
 それから彼女は、同じ曲を繰り返し繰り返し再生して聴いていた。

 ウラノメトリア3αの刊行時期が近づいたので、装丁をお願いするメールをうしおさんに出した。「ほったらかし禁止」という厳しい(?)条件がついてきた。メールをもらうと、ディスプレイに向かって「はいはい」と返事をして返信したつもりになってしまうことがあるのだった。いかんいかん。ごめんなさい。
 しかし、問題は印刷・製本代の捻出である。1冊刊行したら、その売り上げで次の1冊を刊行という計画だったのだが、まだ在庫がたっぷり残っていて次の制作費がたまっていない。第5巻あたり(ツェルニー30番後半から40番前半くらい)になると弾ける人が減ってくるのでますます売れなくなることだろう。そろそろPCも買い替えなくてはならないし、フィナーレもバージョンアップしたい。困ったものだ。

 CNNのワールドニュースで「世界の人口、巨大都市に集中の傾向 最大は東京圏」という記事があった。東京にプロ・オーケストラがたくさんある(たぶん世界一)理由はこれだったのかも知れない。東京圏のオーケストラはNHK交響楽団、日本フィルハーモニー交響楽団新日本フィルハーモニー交響楽団、東京交響楽団(本拠地は神奈川)、東京都交響楽団、讀売日本交響楽団東京フィルハーモニー交響楽団、東京シティ・フィルハーモニー交響楽団東京ニューシティ管弦楽団、東京ユニバーサル・フィルハーモニー管弦楽団、群馬交響楽団、神奈川フィルハーモニー管弦楽団、ニューフィルハーモニーオーケストラ千葉の13団体。それに対して東京圏の人口は3650万人。日本では人口およそ280万人でひとつのプロ・オーケストラが維持できることになる。
 「音楽の都(みやこ)」と呼ばれるウィーンのオーケストラはウィーン・フィルハーモニー管弦楽団ウィーン交響楽団、トーンキュンストラー交響楽団、ウィーン放送交響楽団、ウィーン・フォルクスオーパ交響楽団、(ウィーン国立歌劇場管弦楽団ウィーンフィルとメンバーの大半が重なるため、ここでは数えない)の5団体。マーラー室内管弦楽団などは除いている。そしてウィーンの人口は170万人。近郊都市を入れてもそれほど多くないだろう。公的な補助があるにせよ、日本よりもずっと少ない人口でプロ・オーケストラを維持している。