7月12日(月)

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 昨夜は、時おり吹く強風でシャッターが大きな音を立てるので困った。結局、枕元に置いてあった2冊の本を読んでしまった。
 今朝は、沖縄戦を取材し続けているというM日新聞の若い女性記者が来宅。父が応対する。
 時を同じくして千賀子先生も来宅。小中高校の先生は毎年のように担任、あるいは担当する生徒が変わるが、ピアノレスナーは生徒と10年を超える付きあいになることも珍しくはない。当然のことながら、優れたピアノの先生は生徒思いの人が多くなる。生徒も先生から受ける影響が大きい。自分のことを思い返してみても、ピアノの先生から受けた影響は計り知れないものがある。情熱、追究心、徹底することなどは先生の後ろ姿から学んだという確信がある。特に中学時代の師からの影響は生涯に及んでいる。彼のお陰で私は、後年出会うことになる土肥先生の難解な言葉が理解できるようになったと考えている。
 もし、私が子ども時代に今の千賀子先生から学んでいたら、きっといろいろな影響を受けたことだろう。実は、影響はそれだけに留まらない。ピアノの先生になってから、さらにレッスンに通うような人は勉強熱心に決まっているのだが、よくよく考えてみると、今でも私は作曲工房に通ってくださっている先生方から影響を受けまくっているのではないか。とりわけ、強い向上心を目の当たりにすると、いてもたってもいられない気分になるものだ。
 今日も千賀子先生が帰られてから猛然とやる気が出て、2台ピアノソナタ第3楽章の修正版を一気に仕上げてしまった。楽譜にはグリッサンドのグラフィックにバグがあって、それがなかなか解決できずにいたのだが、それも何が間違っていたのか突き止めることができた。
 
 閑話休題
 「エアコンで冷房すると湿度が下がる」というのは一部しか当たっていない。湿度計を装備していれば気づくことだが、運転開始直後には確かに湿度が下がる。しかし、温度が安定してエアコンが弱運転、あるいは静穏運転状態になると逆に湿度が運転前より上がったりする。それは、エアコンは温度センサーだけでコントロールされているからなのだが、エアコンを動かしておけば湿度が下がると思い込んでいると気づきにくい。ピアノ室にはエアコンのほかに除湿機が必要だ。できれば2台。1台は大きな除湿能力を持つもの。もう1台は小型で感度のよい湿度センサーを持つ機種。2台あると湿度変化が小さくなる。初夏から晩夏まではその2台を24時間連続運転する。ピアノを良い状態に保つにはある程度の努力が必要だが、除湿機は自動運転なので努力はいらない。除湿機を手に入れてスイッチを入れればよいだけだ。