8月20日(金)

80453

 午前中は坂本先生のレッスン。ツェルニー30番の第19番のリズム形を正しく捉えるための方法などについて説明した後、前半15曲を一気にアナリーゼ。普通は15曲を一度になどやらないけれど、坂本先生は別。出会うのが遅かったのに、伝えたい到達点は遥か彼方だ。ガンガンやって高みに到達してもらわなければ。高見に到達するという点では誰も同じ。音楽でも美術でも中途半端は何もしなかったに等しい。
 ピアノ科出身の人は、ツェルニー40でも50でもものともせずに弾いてしまう人ばかり。そういう人たちはツェルニー嫌いになりにくい。しかし、誰もがというわけではないものの、レッスンではツェルニー嫌いの生徒を量産してしまう危うさを孕(はら)んでいると言ってもよいだろう。
 それでも、ひとつひとつの曲の本来の姿を読み解いて、その曲の真に音楽的な魅力を発掘していけば難しい曲が苦手な生徒でもツェルニー嫌いにせずに済むことだろう。
 曲の魅力はクオリアなので、楽譜に注釈をつけたくらいでは伝わりにくいが、それでもレッスンのための校訂版が必要だ。もし、もう少し長生きできるならば、ウラノメトリアεシリーズに抜粋でもよいからツェルニー校訂版を載せたいものだ。
 
 「社内失業と呼ばれて」というブログを発見。日本の企業の問題点がぎっしりと詰まっている。読んでも幸せな気持ちにはなれないが、その実態を知っておいても損はないだろう。

http://d.hatena.ne.jp/shanaineet/