10月3日(日)藍川由美「催馬楽」をうたう

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 午前中から三枝君と、10月31日の「M3-2010秋」に向けての作戦会議。
 午後7時から上野、東京文化会館小ホールで開かれた声楽家藍川由美さんによる「催馬楽(さいばら)」の演奏会へ行く。ディープな演奏会かと思っていたら、会場はほぼ満員。こんなにも愛好者がいるのか、あるいは藍川由美さんのファンがたくさんいらっしゃるということだろう。坂本景子さん、田中順子さんの2人のピアニストとご一緒させていただいた。
 催馬楽というのは古代歌謡で、今夜は源氏物語にちなむ内容。紫式部日記からの「安名尊(あなとうと)」、源氏物語から「美濃山」「席田(むしろだ)」「伊勢海」「更衣(ころもがえ)」「山城」。
 用いられる旋法は呂(りょ)と律(りつ)。「ろれつが回らない」の語源となったのがこれだそうだ。
 催馬楽は幽玄の境地で聴いた。聴き始めた瞬間、ブライアン・イーノを連想した。ブライアン・イーノの「Music for Airport」が催馬楽の影響を受けているとしたら興味深いが、まさかそんなことはないだろう。
 
 ショパンコンクール予選のストリーム動画で、公式ピアノにファツィオーリが加わっていることを知った。ファツィオーリがミケランジェリに間に合っていたら、ミケランジェリはどのように評価しただろうか。