11月28日(日)

103576

 今日は遅くなってしまったので、また明日。

 というわけで明日(29日)になって追記。
 作曲家のような自由業というのは計画が建てられない職業でもあって、仕事があったりなかったり、明日のことは分からない。10月末にはパフォーマンスの仕事が一気に入ってきてとても楽しかったが、今は楽譜に関する発注が重なっている。
 普通なら“忙しい”と表現するのだろうが、私のような仕事では“忙しい”という感覚はない。あるとすれば“充実している”という感覚のほうがより近いだろう。
 期限付きのAとBという別の仕事をやっているところに、Cという「その場で作業をして返す」という仕事がとびとびに舞い込む。普通だったらここでてんてこ舞いするのかも知れないが、Cという仕事が入ることによってAやBの仕事のアイディアが浮かんだりするのだ。さらに期限がずっと先のDという仕事も請け負っているので、そのアイディアが浮かぶこともある。つまり、学生時代に試験前になると部屋の模様替えをしたくなったり、作曲の期限が近づくとピアノの調律を始めてしまったりするのと同じことだろう。感覚的な推測だが、緊張して前頭葉の血流が増えるに違いないのだ。
 一般的な仕事だったら、仕事が重なると仕上がりが雑になる可能性もあるのだろうが、作曲に関しては時として、仕事が重なると非常に優れた結果が生じることがあるということだ。
 今まで最もハードに仕事が重なったのが1999年から2001年にかけてのシーズンで「9人のフルート奏者のための組曲(1999)」「オーボエとフルートのためのソナタ(1999)」「60の小練習曲集(1999)」「ヴェルレーヌの詩による6つの小品(2000)」「アルトサクソフォーンとピアノのためのソナタ(2000)」「8人のフルート奏者のための3つの舞曲(2000)」「バスフルート、ユーフォニアム、ピアノのための組曲(2001)」「大人のためのピアノ曲集(2001)」などが完成している。もし、これらの曲を単独で書いていたら完成度がもっと低かったのではないかと思えてくる。
 これらの仕事の合間に2冊の「ピアノ発表会曲集」と「Aftaer Beyer」が書かれ、それがウラノメトリアへのアイディアを生んだ。さらに「バスフルート〜組曲」から「フルートとピアノのためのソナタ(2007)」のアイディアが生まれ、そのアイディアの一部はその後のウラノメトリア各曲に引き継がれている。
 昨夜(28日)、未明4時58分に時計を見て大慌てで就寝したのだが、アイディアの海を泳いでいたような日には疲れなど感じないから現金なものだ(きっと後でグタッと来るに違いないが)。
 
 
近所で交通事故?