6月23日(木)

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 少し前からジゼール・ブルレ著「音楽創造の美学」という本を読んでいる。
 若い頃なら、こういう書物に記されたことを全部理解して吸収しなければ、などと強迫観念にかられて必死に読んでいたに違いない。今は著者の勘違いを発見しては、ここを信じてしまう読者もいるのだろうなと思ってしまう。
 ブルレ女史が間違ったことを書いているとは思わない。むしろ、すばらしいヒントを数多く提供してくれる。

 「音楽の創造が、インスピレーションと本能のおもむくがままにゆだねられるべきではなく、反対に、明確な目的によって方向付けられ、はっきり特質づけられた美学によって導かれた意思の結果でなければならないことを、バルトーク以上にみごとに説明している作曲家がはたしているだろうか?」(「ベーラ・バルトークの美学」冒頭)

 などという文章は、よくぞ書いてくださったと快哉を叫びたくなる。然し、これを綿密に説明しようとすると、それに成功する書き手がいるとは思えない。ゆえに、私たちは自らの疑問には自ら答るほかはない。

 東海地震が起こることはほぼ確実だとしても、それがいつであるのかを正確に答えられる人はいないかも知れない。仮にいたとしても、私たちにその答えを真実であると確信する力があるだろうか?
 それと全く同じことだ。人に訊けば分かるものなど、それほど多くはない。
 

 今日はウェブ上で「協和発酵キリン」という企業が開設している「サンダーバード入隊テスト」を受けてしまった。とても簡単なテストだったので少々がっかりしたけれども無事入隊を許可され、パイロットになった。すると、ツイッターに合格した旨がエクスクラメーションマーク付きでツイートされていた。私がエクスクラメーションマーク付きでつぶやくことはないだろうから、そういうものを見つけたら誰かのしわざだと思っていただきたい。

 「もんじゅ」で落下したままどうすることもできなかった装置の引き上げ作業が始まった。ここでミスがあると、それがたとえ小さなミスであっても大事故になる可能性が指摘されているので心配だ。
 

>最初に良い知らせから。放射性セシウム137に対してリンゴペクチンが大きな吸着効果(62.6%)を持っているという記事。本当なら子どもたちにとって朗報だ。

Reducing the 137Cs-load in the organism of "Chernobyl" children with apple-pectin.(英文)


>こちらは悪い知らせ。事故発生から2ヶ月間の外部被爆実行線量と放射性ヨウ素131の吸入による実行線量の試算。単位はミリシーベルトであることに注意。

外部被爆実行線量試算

内部被爆実行線量試算