7月7日(木)

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 毎日感じることだが、1日がなんと短いことだろう。
 このひと月、カミさんが残業で帰りが遅く、夕食も用意しなければならないのでキッチンに立つ時間が長い。おまけに今日は雑用もあった。今月賞味期限を迎えるミネラルウォーターのボックスのローテーションがあるので、新しい1箱を買ってきた。ネットバンキングできないカミさん名義やモリアキ翁名義の通帳も記帳してこないと残高が分からないので、3つの金融機関のATMの行列に並んだ。冷蔵庫の扉に書いてある食材も用意した。
 最近のスーパーはやたら広いので、買い物に道すがらイメージトレーニングをしておかないと無駄な時間を費やしてしまう。ルートマップを組み立てて間違えないように歩かなければならないで気が抜けない。今日は特に難しかった。レジに最も近い平面駐車場の、最も出口に近い区画の空きを待ってクルマを停め、最初にミネラルウォーターを箱ごと買ってクルマに積み込む。次にここで間に合う2つのATMに並び、ATMに近い売り場から買い物をして・・・という手順。はやく帰宅しないとモリアキ翁の昼食が遅くなってしまう。
 そして少しでも時間があれば楽譜を書いて、時間になればレッスン。レッスンは楽しい。こんなに楽しいことはない。しかし、あっという間に夕食の支度だ。都合良く料理が得意な長男の“風”が仕事から帰宅。2人で手分けして作業したので思ったより早く男3人の夕食がスタート。
 夜のレッスンを終えてからは、バイトを終えて帰宅した娘の“たろ”とコンサート用のポートレート撮影に数時間を費やした。“たろ”の注文は表情やライティングは言うに及ばず、考えうるありとあらゆる細部にまで及び、日付が変わるまでかかって100ポーズくらいを撮影。ようやく使えそうな一枚が撮れた(それでもきっと、後日撮り直しとなることだろう)。

「こら、笑うなとむりん」
「笑ってないよ」
「口角が笑ってる。もっと唇の力を抜かないと笑って見えるよ」
「こんなか?」
「なにか難しいこと考えて。そう、そのままじっと見つめて」
「もももも・・・・」
「眉間にしわ寄せて、あごを引いて視線は上」
「んんんん・・・・」
「それじゃギャグ。あ、駄目。メガネの反射が強い。もう一度やって」
「ふ〜」

 こんな感じで、全くどちらが親なのか分からなくなるほどだった。
 
 こういう時に限ってカミさんが「オデッサ・ファイル」を録画しておいたりするのだ。フレデリック・フォーサイス原作のミステリーを映画化したもので、もう30年ちかく前だが面白くてぶったまげたものだ。今日、これからちょっとでも観ようものなら、決して途中では止まらないだろうからHDレコーダーに近づくのは危険だ。
 それより早く寝なければ。


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