11月12日(土)

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 「楽曲解説」の原稿が第2稿に入る。
 第1稿とは全く異なる導入。第1稿を書いてから、すでに何度も語ったような気分になるまで読み返したので第2稿のアイディアが湧いた。もはや第1稿は陳腐に感じるが、それは第2稿の新曲効果の可能性がある。第2稿を読み込んでいくと第1稿の良さ、あるいは更に第3稿が浮かぶかも知れない。

 今日、夕食の買い物に歩いて出かけた。途中に住宅の新築現場があり、大工さんが腕を組んで、仕上げたばかりの作業箇所と思われるところを丹念に、しかも満足気に眺めていた。カッコよかった。仕事というのはこうでありたいと思わせるシーンだった。

 夜、日付が変わってから、録画したばかりの「美の巨人たち」と「スコラ」を観た。
 「美の巨人たち」は東山魁夷の「夕静寂」。魁夷は「道」が良い作品だと思っていたけれど「夕静寂」は、さらに良いと思うようになった。この番組の魔力。
 「スコラ」は「ドビュッシー・サティ・ラヴェル」の3限目。2限目を録画しそこねたので、ちょっと空白ができてしまった。今夜はサティの「パラード」に見る都市の喧騒。サイレンやタイプライター、回転式抽選機、スターティングピストルなどの具体音の導入。サティはドビュッシーラヴェルよりも先進的な面を持っていた。
 先進的であることの難しさは、追随者が現れて普遍化していくかどうか、つまり時代が追いついてくるかどうかにある。誰も真似してくれないようなことをやっても先進的とは言わないからだ。
 19世紀末から20世紀にかけてのパリは、そういう雰囲気に満ちていたのだろう。美術も音楽もパリから変わっていった時代があった。
 パラードの初演は1917年。「春の祭典」よりも後だから、サティといえども、その影響も受けた可能性がある。


>意気揚々と出かけていった野田総理はTPPの会合にも招かれなかったというニュースがあった。アメリカ国内の自動車関連産業も日本のTPP参加に反対しているという。それはさておき、気象庁の面白いニュース。横浜地方気象台で、11月11日11時午前11分に11.1度を観測したという偶然。

11時11分に11.1度記録 気象庁「不思議な縁」