2月22日(水)

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 人には予知能力が与えられていない。限られた範囲で予測ができるだけなのだろう。だから、明日を恐れずに(大事故に遭うかも知れないのに)毎日せっせと動いている。

 今日昼前、クルマのエンジンをかけようとキーを回した途端、指先にぐにゃりとした感覚があった。ドアの施錠・解錠をするリモコン部分(プラスチックケース)から金属のキー部分が外れてしまっていた。キーを咥えていたプラスチック部品が割れている。クルマなどに使われているエンジニアリング・プラスチックは金属よりも丈夫な性質も持っているのだけれど、弱い性質もあるのだろう。
 グリップがなくなってしまったキーは、わずかにキーホールから顔をのぞかせているだけだ。
 すぐにカー・ディーラーに向かった。スペアキーはすぐに作れるのかと思ったら、キーにはナンバーの刻印がなく(盗難車対策?)、ドアの内張りをはがしてキーシリンダーから確認するという。その作業だけで4300円かかるという。納車の時にスペアキーとともにキーナンバーを刻印した小さなアルミプレートを渡されたそうなのだが、記憶がない。仕方がないのでキーナンバーの確認をお願いした。
 30分後、運転席側のキーシリンダーが交換されていてナンバーが分からないので全てのキーシリンダーを交換することになると告げられた。見積もりは24000円。
 つい先ほどまで、こんなことが起こるとは全く思いもしなかった。危機管理をするには幅広い想像力が必要なようだ。
 今回はクルマのキーだったからまだ命の危険はなかったものの、走行中に重要な部品が破損するという可能性も否定できない。もちろん、貰い事故ということもある。本当に一瞬先のことは分からないものだ。

 キーナンバーを刻印したプレートを見つけ出して、14000円で済ませるのが最善と判断してそのままディーラーを出た。しかし、キーの抜き差しも回転もままならないので、近くのショッピングセンターで合鍵をひとつ作ってもらった。1050円。これならクラシック系作曲家にも支払える。

 こうやって、毎日起こるさまざまな出来事に対応して暮らしているのだが、歳を重ねるごとに対応力が落ちてくることだろう。やるべきことは早くやるしかない。
 今朝もとても早く目覚めてしまったので(たかだか午前6時前だけれど、眠ったのが4時)、一日睡眠不足だった。今夜こそ早く眠って明日は充実した一日にしたい。
 頭がボーっとしていると瞑想も怪しいのだが、こんな時ほど瞑想は気持がよい。目を閉じているだけで楽だった。

 そういえば、ディーラーで作業待ちをしていた時、本を持っていなかったのでショールームにあった雑誌(クルマと旅情報ばかり)を読んでいた。そこで紹介されているどのクルマも欲しいとは思わなかった。そのような中で、軽自動車規格が800ccになる可能性に言及する記事があった。次はますます軽自動車だ。
 オプションの快適装備が故障するのは “快適” ではないので、基本性能以外何もついていないクルマがいい。走って曲がって止まる機能がしっかりしていればそれだけでよい。

 今日の昼はモリアキ翁に「釜揚げシラスと青菜の雑炊」を作ったのだが、たまたま美味しくできて好評だった。その勢いに乗って作った夕食の「カラスガレイのバター・ソテー」も(本当にたまたま)加熱具合が絶妙(カラスガレイは水っぽいのでソテーの時にはコツが必要)で、“たろ”から好評だった。カミさんは遅れて食べたので残念。
 悪いことがあれば良いこともあるものだ。
 明日もメニューに頭を悩ませなければならないが、料理は楽しかったりする。